
注文住宅、素敵ですよね。要望を盛り込んで、オリジナルの家が作れるのですから。
でも、新築注文住宅には、大きな弱点があります。
それは、実物を見て買えないということ。だから、できあがって、暮らしてみて、初めて気づく失敗があるのです。
これを防ぐには、後悔しないコツを知っておくことが大切です。失敗例を知っておくことも、大事ですね。
欠点の裏側に利点がある場合もあるので、いちがいに失敗と言えないケースもあります。
ということで、今回は注文住宅で後悔しないコツをご紹介します。それから失敗例も載せておきますので、ぜひ反面教師にしてください。
では、さっそく説明していきます。
注文住宅で失敗して後悔しないためのコツ
さっそく、注文住宅で失敗して後悔しないためのコツを解説します。
注文住宅は、以下のことに注意して家づくりを進めてください。
- 間取りの失敗を防ぐ8箇条を守る
- 欠点と利点、セットで検討する
- 優秀なパートナーをみつける
ひとつずつ、詳しく説明していきますね。
間取りの失敗を防ぐ8箇条を守る
注文住宅を建てたあと後悔するポイントは、圧倒的に「間取り」関連が多いです。納得の間取りが作れたら、それだけでよくある失敗の大半が解消できます。
以下に「間取りの失敗を防ぐ8箇条」を書いておきます。たくさんの施主が「後悔」を感じてるポイントをフォローできる内容です。
間取りを作るときの参考にしてください。
間取りの失敗を防ぐ8箇条
- 過ごす時間の配分に応じて面積を優先する
- 家具の寸法を測っておき、置き場所も図面に落とし込む
- 生活や動線のシミュレーションは徹底的にやる
- 照明無しでも暗くならないように工夫する
- ライフスタイルの変化に対応できるか考える
- 音問題に注意する
- 視線に注意する
- 掃除がしやすい家にする
順番に、もう少し詳しく解説します。
1、過ごす時間の配分に応じて面積を優先する
注文住宅のコストアップの最大の要因は、面積です。いくらでも予算があるなら自由に間取りの面積を増やせますが、普通は制約があります。
予算は、買える土地の大きさにも影響します。さらに土地には「建ぺい率、容積率」という法規制があり、建築面積の制約になります。
その制約の中で、各部屋が限られた面積を奪い合うわけです。
注文住宅の間取りの制約
- 予算(自己資金+住宅ローン)
- 建築法規(建ぺい率、容積率)
こういう状況では、どの部屋に面積を取るか優先順位をつける必要があります。そこでオススメしたいのが「過ごす時間の配分に応じて面積を優先する」です。
リビングで過ごすことが多いご家庭なら、まずリビングの面積を確保しましょう。寝室・子供部屋・和室などは、リビングのために妥協します。
ただし、広ければいいってもんじゃないですよ。使い勝手のいい広さを意識し、無駄なくコンパクトにおさめることが大事です。

2、家具の寸法を測っておき、置き場所もプランに落とし込む
建築会社が作ってくれるプラン図面は、主要な家具以外が描かれていません。これがまた、トラブルになりやすい。
「新居でも使おうと思ってたタンスが、置けない」「ソファを置いたら、動線のジャマになってしかたがない」
そんなことにならないように、家具を図面に落とし込んでおきましょう。建築会社に家具の種類とサイズを伝えたら、書き込んでくれます。

家具で注意すべき点は、置き場所や動線以外にもあります。
たとえば、以下のことも確認しておきましょう。
- 扉を開けるジャマにならないか?
- カーテンレールに干渉しないか?
- 窓にかぶさらないか?
手持ちの家具や購入予定の家具は、シッカリ陣地取りしておいてください。
3、生活や動線のシミュレーションは徹底的にやる
できあがったプラン図面を見ると、気分がウキウキしてきます。ですが、一度冷静になって新居での生活を想像しておきましょう。

シミュレーションするときは、プラン図面に家具も書き込んでおいてください。大型家電や植物など、家具以外に置く予定があるものも書き込んでください。
朝・昼・夜、家族はスムーズに行動できますか?洗面室や廊下など、人がたまったりすれ違う場所はストレスなく動けますか?
来客時の動線は、想像しましたか?お子様の友達が来たときは、どうですか?場合によっては、生活動線と来客動線を分けるのもひとつの方法です。
4、照明無しでも暗くならないように工夫する
注文住宅は、自分流にオーダーメイドできるのが魅力のひとつです。ですから、思ってたのと違う家ができあがったときのショックは、とても大きいです。
「思ってたのと違う」といえば、明るさもそのひとつ。昼間でも暗い家になると「なんで、こんなことに?」と失敗した気持ちになります。
昼間から照明をつけないと生活できない家にならないように、よく検討しましょう。どうしても暗くなる場所は、以下の方法で対応できないか検討しましょう。
- 中庭を活用できないか?
- トップライト(天窓)を活用できないか?
- ハイサイドライト(高所窓)を活用できないか?
じょうずに中庭を設けたプランは、外からの視線をさえぎりながら採光できます。間取りにおもしろ味も出せるので、オススメです。
窓は、高い位置にあるほど光を取り込みやすくなります。トップライトやハイサイドライトは、小さな面積でも採光するのに便利です。
建築会社と相談しながら、気持ちも明るくなる間取りを考えましょう。
5、音問題に注意する
音も、後悔の原因になります。次の3つの「音」は、ちゃんと検討しておきましょう。
- 上下階で伝わる音
- 外からの騒音
- 外への迷惑穏
家の中では、上下に伝わる音について検討しましょう。とくに高気密高断熱の住宅は、室内音が聞き取りやすいので要注意です。

たとえば、音源になりそうなものの上下には寝室を持ってこないなど工夫しましょう。
子供部屋の下にリビング、というのも避けたいですね。お子様の足音で、ゆっくりくつろげないかもしれません。
場合によっては、二階の床下地に音が止まる材料を使うのもひとつの方法です。
室内の音源の例
- テレビ
- 食器洗い器
- キッチン家電
- トイレ
- 洗濯機
- 子供の足音
- 会話
外からの騒音も、検討しておきたいところです。
交通量が多い道路側は、寝室にしない方がいいでしょう。タイヤの音やマンホールを踏む音は、けっこう大きくて気になるものです。

騒音といえば、自分が被害者になったときのことを考えがちです。ですが、自分が加害者になることもありえます。
間取りを考えるときは、外への迷惑音も検討しておきましょう。
外への迷惑音の例
- 給湯器
- 会話
- 子供を叱る声
- 子供が走り回る音
- 音楽(オーディオ、楽器)
子供が走り回る音は、マンションでよくトラブルになります。じつは、一戸建てでもご近所トラブルになることがあるので無視できません。
叱り声も、気を付けましょう。親御様からすると躾(しつけ)でも、他人が聞くと不愉快なものです。
騒音は、裁判に発展するケースもあります。他人に迷惑かけないか心配な音があるなら、軽視せずに対策しておきましょう。
6、視線に注意する
間取りを作るときには、外からの視線も考慮しましょう。
視線で気を付けるべきは、以下の2つです。
- 道路からの視線
- 隣家からの視線
「道路からの視線」で困るのが、玄関から中が丸見えになる間取り。玄関のドアを開けると廊下がまっすぐあって、リビングなんかが見えてしまいます。
道路に面した窓のカーテンが閉めっぱなしになってる家も、よく見かけますね。せっかくの大きな窓が、だいなし。採光量も落ちてしまって、もったいないです。
あれは、南向きの家によくありがちな落とし穴です。南向きの家は前面道路が南で、リビングも南に配置されやすいのであんなことに・・・。
ポイント
隣家からの視線も、気になるところ。可能であれば、プラン図面に隣家の窓位置を書き込んでもらうと検討しやすいです。
どうしても視線を避けるのが難しい場合は、窓かけをうまく使いましょう。(部分的に視線をさえぎれるブラインドやローマンシェードを活用する)
7、掃除がしやすい家にする
どんなに素敵な間取りが完成しても、掃除がいきとどかないとただの汚い部屋に。ひんぱんに掃除しても苦にならない間取りにしておくことが、大事です。
たとえば、こんなことを検討しておきましょう。
- 家の中に段差はないか
- 掃除機用のコンセントはあるか
- 収納やクローゼットはじゅうぶんか
スキップフロアはオシャレですが、掃除しやすいとは言えません。小上がりの和室も同じことが言え、お掃除ロボットを活かしきれなくなります。
間取りの中央付近にコンセントがあると、掃除機をかけるときに便利です。コンセントを抜き差しせずに、たくさんの範囲の掃除ができます。
収納やクローゼットが多いと、収納家具が要らなくなります。家具が少ないと、それだけで掃除しやすくなります。

8、ライフスタイルの変化に対応できるか考える
人が家で生活するにあたり、何度かライフスタイルが変化します。たとえば、お子様が独立されたとき。それから、老後も大きな転換が必要になります。
ライフスタイルが変化すると、今までの間取りが使いづらくなることがあります。ですが、そのたびに大きなリフォームをするのは現実的ではありません。
できれば、カンタンなリフォーム。あるいは、リフォーム無しで使い続けられる間取りにしておきましょう。

無計画に間取りを作ると、あとでリフォームするときに無駄な費用がかかります。初めから計画しておくことで、いざ工事というときに少額ですみます。
たとえば、老後も2階が使えるように上下同じ位置を収納にしておくとか。あらかじめ電気配線も仕込んでおけば、将来カンタンにエレベータが設置できます。
欠点と利点、セットで検討する
Aさん「リビングが広すぎて、エアコンがきかない!」
Bさん「ロフトを造ったけど、夏は暑くて使えない!」
この2つは、よくある間取りの失敗例です。でも、これって失敗なんでしょうか?
Aさんは、開放的なリビングを手に入れてます。Bさんは、1室多く手に入れてます。その失敗の裏側には、代わりに手に入れてるものもあるんじゃないでしょうか。
ポイント
よくあるのは、建築会社が何かにつけ利点だけを説明するパターン。採用したはいいけど、あとから欠点に気づいて「こんなはずじゃなかった」となります。
ですが、インターネットや書籍に載ってる失敗談は利点が省略されて掲載されがちです。欠点の裏に、採用にいたった利点があったことを見逃してはいけません。
欠点と利点、両方把握したうえであなた自身が採用・不採用の判断することが大事です。

優秀なパートナーをみつける
注文住宅の家づくりはとても難解で、施主にもある程度勉強することが求められます。とはいえ、独学では限界があります。
ですから、あなたをフォローしてくれる優秀なパートナーが欠かせません。

たとえば、こんなパートナーをみつけたいところです。
- 段取りじょうず
- 家づくりのアドバイスがうまい
- 家づくり関係者の人脈が豊富
注文住宅を建てる流れは複雑で、スピードやタイミングも求められます。段取りじょうずなパートナーがいれば、スムーズかつラクに進めることができます。
博識で経験豊富なパートナーは、トラブルや失敗をグッと減らしてくれます。必要なときに、適切なアドバイスやよい提案をしてくれます。
優秀なパートナーの周りには、優秀な関係者がそろっています。設計士や現場監督や職人はもちろん、優秀な司法書士や銀行マンも味方にできます。

建築会社の選び方については、こちらの記事で詳しく解説しています。もっと知りたい方は、参考にどうぞ。
-
-
家を建てるならどこ?失敗しないハウスメーカーや工務店の選び方
注文住宅を建てるときどこの建築会社に頼めばいいかわからない人は、複数社を比較検討してみましょう。 とは言え、大手のハウス ...
「何社も回って、比較するのが面倒だな」とお考えの方。あなたの代わりに「最適な建築会社」を選んで紹介してくれるサービスもあります。
サービスを運営してるのは「LIFULL HOME'S」など大手の不動産情報サイトです。たくさんの建築会社と付き合ってきたノウハウを、サービスに活用しています。
注文住宅にむかない人は「家を建てない」という選択もあり
さて、残念ながら注文住宅にむかない人もいます。そんな方は、前向きに「家を建てない」という選択をするのもありです。
たとえば、こんな方は注文住宅にむきません。
- ないものねだりする人
- 後悔しやすい人
- 欠点に目が行きやすい人
- すぐ批判する人
- 他人と比べたがる人
上述のタイプの方は、新築の建売住宅や分譲マンションにむいてません。住んでるうちに何かしら不満が出てきて、ストレスをため込んでしまいます。

不満が出たときに売却しやすいのは、何と言っても中古マンションでしょう。とくに築15年ぐらいのマンションは、値下がりがゆるやかなのでオススメです。
オシャレにリノベーションした中古マンションには、新築にはない個性があります。注文住宅の営業マンだった私も、じつは中古マンションをリノベして快適に住んでます。
「自分は注文住宅にむいてない」と感じた方は、いちど検討してみてください。
注文住宅の後悔・失敗例と対処方法
つづいて、注文住宅の「後悔 & 失敗例」をご紹介します。
家づくりは、自分で何度も経験できません。ですから、他人の失敗例を反面教師にしましょう。
欠点の裏にある利点も、見逃さないようにしてくださいね。
リビングの後悔・失敗例
まずは、家族がつどう場所「リビング」の失敗例から。
おそらく一般的な住宅では一番広い部屋だけに、ならではの悩みも出てきます。
ランドセルや教科書などが置きっぱなしになってる
お子様が小さいうちは、リビングやダイニングで勉強させてるご家庭が多いのでは?
宿題が終わったあとも、ランドセルや教科書が出しっぱなしでそのまま……。なーんて、よくある話です。
LDKは、面積の割に収納が少なくなりがちです。生活シミュレーションをしながら間取りを造り、収納が足りてるか検討しましょう。
壁が少なくて家具が置けない
LDKを開放的な空間にしたくて、長方形の大きな部屋にする方が多いです。L・D・Kを間仕切る壁はなく、四方の壁もドアや窓やコンセントに取られてる状況。
よく考えたら、家具を置けるような壁がない!
これも、よくある話です。間取り図面には、家具も落とし込んでおきましょう。

広すぎて冷暖房効率が悪い
リビングのような大きな部屋は、冷暖房の効率が悪くなりがち。これも、大空間を手に入れた代償ですね。
この問題を解決するには、まず家を高気密高断熱にすること。それから、冷房に関しては部屋の大きさにあったエアコンを設置すること。

暖房に関しては、輻射熱で温める暖房を設置するといいです。代表的なのは、蓄熱暖房や温水式床暖房ですね。
上を子供部屋にしたらうるさい
住宅の中で子供が走る音は、かなり気になるもの。2階の床と1階の天井の間が太鼓状になり、足音が増幅されるのです。
子供部屋の下にリビングをもってくるのは、避けたいところ。廊下や和室など、できるだけ滞在時間が少ない部屋にしたいですね。
ただ、そうもいかないことも多いので、2階の床に防音対策をしておきましょう。床下地に厚くて硬い材料を足すと、遮音性能が上がります。
2階リビングが暑い
リビングを2階にもってくる間取り、ときどきみかけます。私も、住宅営業だったころに何件かご提案させていただきました。
これはリビングに限りませんが、2階は1階より暑くなりやすいです。屋根の断熱材の性能が低いと、外より暑くなることも……。
2階リビングは、暑さ対策が必須です。

2階リビングには採光や通風、眺望などのメリットもあります。屋根の断熱材に熱伝導率が低いものを用いるなど、工夫して乗り換えたいところです。
逆に、冬は暖かくていいんですけどね。
キッチンの後悔・失敗例
つづいて、キッチンの失敗例です。
アイランド型など、一般的でないキッチンを採用した方の後悔がめだちます。デメリットも知ったうえで、採用しましょう。
あこがれのオープンキッチン、使うとイマイチだった
全面フラットなアイランド型キッチンは、奥様のあこがれですよね。オシャレだし「娘と一緒にケーキを作りたい」なんて方もおられると思います。
ただ、いざ使ってみると意外とデメリットが多いことに気づきます。たとえば、こんな感じ。
- 散らかりが丸見え
- 部屋中に煙と油が舞う
- 料理の熱が広がる
- 洗い物の水が飛ぶ
- とにかく場所を取る
上述のデメリットは、アイランド型のオープンキッチンを採用するなら避けられません。
自分には合わないと感じるなら、I型の対面キッチンで適所に壁を設けましょう。
和室の後悔・失敗例
和室も、日本人には人気の部屋です。
小さくてもいいから造りたい、という方が多いです。
子供を寝かしておいたり、来客の寝室にしたり。洗濯ものをたたむ部屋として活用したい、とおっしゃる方もいます。
でも、想定していた使い方ができてない人も多いようです。
4.5畳は狭すぎた
4.5畳は、自分ひとりで使うなら使い勝手がいい大きさです。書斎や私室なら、文句ない大きさでしょう。
ただ、2~3人の来客の想定しているならちょっと窮屈です。
日常生活や来客時まで考えて、間取りのシミュレーションをしておきましょう。間取り図面に、布団を敷いた様子を書き込んでおくといいです。
和室を作ったけどぜんぜん使ってない
「和室を作ったけどぜんぜん使ってない!」なんとなく和室が欲しくて作った、という方が陥りやすい後悔です。
この失敗も、間取り図面で生活のシミュレーションをすれば防げます。使用頻度が極端に低そうなら、他の部屋に面積をゆずった方が有効活用できます。
リビングと和室を続きにして使えるようにしておくのも、ひとつの方法です。
寝室の後悔・失敗例
寝室は主に寝るための部屋で、ご夫婦の私室でもあります。お施主様それぞれこだわりがあり、比例して失敗とか後悔も多くなります。
おざなりに計画するのではなく、しっかり使い勝手を検討したいところです。
6畳は狭すぎた
寝室の広さについては、どれぐらいで快適と感じるか個人差があります。
たとえばシングルベッド2つと家具を置くなら、6~7畳あっても狭いでしょう。クローゼットが2畳分あって部屋にはWベッド1つだけ置くなら、6畳でじゅうぶんです。
寝室の大きさで後悔したくないなら、ベッドなど家具も間取り図面に落とし込みましょう。
交通量が多い道路側にしたらうるさくて寝られない
「いざ住み始めると、前の道路を通る車の音がうるさい」と感じることも。タイヤ音やマンホールを踏む「ガタン!」という音って、けっこう気になるものです。
寝室が道路側だと、眠れなくなることも考えられます。
土地を探して家を建てるなら、昼だけでなく夜も見に行きましょう。交通量が多いと感じるなら、寝室の位置はできるだけ道路から遠ざけましょう。
子供部屋の後悔・失敗例
子供部屋は、ライフスタイルの変化の影響を受けやすい部屋です。将来も見すえた、間取りの計画をしましょう。
将来のシミュレーションができてなくて、失敗を感じる方が多いように思います。
後で間仕切壁を作ろうとしたら問題発生
「子供たちの部屋を間仕切らないで、最初は大きな部屋にしておきたい」「子供たちが大きくなったら、子供部屋に間仕切壁を造る」
そういう間取りを要望される方、けっこうおられます。これもちゃんと計画しておかないと、あとで後悔することになります。
行き当たりばったりで間仕切壁を造ろうとすると、例えばこんなことに。
- コンセントが足りない
- 窓の開口面積が足りず暗くなる
- そもそも間仕切壁を造る場所がない
大きな部屋を2つに割ると、窓やコンセントを分け合うことになります。間仕切り後も各部屋の窓やコンセントが足りるように、初めから計画しておきましょう。
「窓やドアがジャマで、間仕切壁を造る場所がない!」なんてウソみたいな失敗もあり得るので、注意しましょう。
窓が1つしかなく風通しが悪い
子供部屋には、勉強机や本棚などの家具を置くと思います。そのため、面積が小さいわりにたくさん壁が必要です。
その結果、窓が小さくなったり数が少なかったり。「採光や通風が、イマイチ」ということになりやすいので注意が必要です。
入り口に通風用のランマがついたドアを使う、という手もあります。空気がよどまないように、工夫しましょう。
子供が増え、部屋が足りなくなった
まだお子様がおられないご夫婦が家づくりをするとき、子供部屋の数で悩みます。1つでいいのか、2つ要るのか、もしかして3つ必要?
子供は天の授かりものなので、予想外に子宝に恵まれることもあるでしょう。そんなとき「子供部屋が足りない」というのは、できれば避けたいですよね。
想定通りにいかないこともありますが、建築会社とよく相談してみましょう。多少リフォームすることでお子様が増えても対応できる間取りにすることは、可能です。
浴室や洗面脱衣室の後悔・失敗例
洗面脱衣室は、お風呂に入る前に服を脱ぐところ。と思いきや、顔や手を洗ったり洗濯したり、他にもいろいろな用途に使われます。
あまり大きくない部屋ということもあって、動線も検討しておきたいところ。手抜かりなく、生活シミュレーションしておきましょう。
浴槽から洗濯機まで距離があり吸い上げホースがとどかない
お風呂の残り湯を洗濯で再利用する方、多いと思います。
脱衣室を大きくするなら、洗濯機の位置に注意しましょう。お風呂の残り湯を吸い上げるホースが浴槽までとどかない、なんてことも。
洗濯槽を洗うときも、お風呂の温かい残り湯が使えると便利です。
浴室乾燥機を付けるべきだった
取り付けた方々から好評だった機器といえば、浴室乾燥機。いわゆる、カワックというやつです。
これがあると、雨でも夜中でも洗濯ものを乾かすことができます。部屋干しで匂いがこもったり、室内が湿気ってカビが生えたりすることもありません。
取り付けなければ、そのぶん費用を削ることはできます。ですが、あとから「付ければよかった」と感じる人は多いようです。

脱衣室が狭すぎて定員1名
脱衣室の優先順位は、わりと低くみられます。「利用時間が短いから」と、極限まで小さくしてしまう方もおられます。
ですが、お子様が小さいうちは一緒にお風呂に入ったりしますよね。大きくなられたあとも、朝から洗面台の争奪戦が起こったりしますよね。
洗面脱衣室は、1坪(2畳)程度あるほうが使い勝手がよいです。狭すぎてストレスにならないよう、しっかりシミュレーションしておいてください。
洗面脱衣室を2階にしたら1階で手を洗う場所がなくなった
二階建て住宅の場合、洗濯物干し場はたいてい2階に作ります。でも洗濯機がある洗面脱衣室は1階なので、洗濯物をもって階段を上がることになります。
「これは不便だ」ということで、洗面脱衣室や風呂を2階にするケースがあります。そうすると、1階で手を洗う場所がキッチンかトイレだけなんてことに。
ちゃんと生活をシミュレーションして、1階に手洗いを作っておきましょう。
玄関の後悔・失敗例
玄関の優先順位も、意外と低くくみられます。家の顔になる場所なので、できればもっとこだわっていただきたいところ。
いつもキレイで、みんなに見てもらいたくなる玄関にしましょう。きっと、運気も上がりますよ。
他室の面積を優先するため狭くしたら圧迫感がすごい
玄関は、面積的にいじめられやすい所です。他室を優先するあまり、狭くて暗くて圧迫感がある玄関にならないよう注意しましょう。
三和土(たたき)の部分が小さいと、クツが置きづらくなります。ベビーカーで入れないのも、子育て世代には不便です。
他の部屋と同様、しっかり生活のシミュレーションをしてください。
玄関ドアをあけるとリビングが丸見え
「玄関ドアをあけるとリビングが丸見え」典型的な間取りの失敗例で、毎日玄関ドアを開けるのが億劫になります。
外構で視線をさえぎれないか?玄関の位置を正面からずらせないか?玄関ドアを開けても、家の奥まで見えない間取りにできないか?
いろいろやり方はあるので、しっかり視線対策しましょう。
トイレの後悔・失敗例
トイレは、間取りの中でもとくに配置に困る部屋です。音や匂いの問題、他の水回りとの兼ね合いなど、考慮すべきことがいろいろあります。
面積は、広ければいいってものでもありません。使いやすくて掃除しやすい、ちょうどよい広さにしましょう。
広くし過ぎて子供はペーパーホルダーに手が届かない
バリアフリーのことも考えると、トイレが広いと使いやすいです。ですが、広すぎると「子供の手がペーパーホルダーにとどかない」なんてことも。
トイレに限らず、部屋には使い勝手がいい大きさがあります。大きくし過ぎないように、注意しましょう。
玄関トイレは訪問者が玄関にいると入出できない
トイレは音や匂いが出るので、玄関や廊下にもってくるケースが多いです。そうすると、玄関に来客がいるときに出入りしにくいという問題がでてきます。
できるだけ、トイレは玄関から直接見えない位置にもってくるようにしましょう。
音漏れのことも考えて、窓の位置も検討しておきたいところです。あなたのトイレの音がご近所にダダ漏れ、なんてことになったら恥ずかしいですよ。
収納の後悔・失敗例
何人ものお施主様の家づくりをお手伝いさせていただいた結論。収納、それも適所収納がすごく大事です。
「なにを今さら、あたりまえのことを」と思った方、想像の上を行く大事さですよ。
収納が多い家は、いつお伺いしても居室がスッキリしてます。8畳の寝室を作るより「2畳のクローゼットと6畳の寝室」をオススメします。
クローゼットの後悔・失敗例
各居室に、クローゼットを設けることが当たり前になってきてます。そうなると「ただ、あればいい」とはならず、使い勝手によっては後悔することも。
こんなケースもあるので、注意してください。
- 収納量がぜんぜん足りなかった
- 手持ちのタンスが入らなかった
- 枕棚がないので上にデッドスペースができた
- クローゼットの扉がカーテンレールと干渉した
新居には、どれぐらい自分の荷物や服を持って行きますか?クローゼットにしまいたいタンスのサイズ、ちゃんと把握してますか?
このへんがわかってないと、引っ越してから「あれ?」ってなります。

収納の中は、天井ギリギリまで使いたいところ。パイプハンガーの上に枕棚を作って、空間を有効活用しましょう。
「収納扉を開けたくても、カーテンレールが干渉して開かない」なんてことも。クローゼットのとなりに窓がある場合は、注意しましょう。
パントリーの後悔・失敗例
食料品や使用頻度が低い食器をしまう「パントリー」を造るご家庭も増えてます。あまり使わないキッチン家電なんかも置いておけるので、あると便利です。
このような多種多様なものをしまうパントリーは、奥行きに注意しましょう。奥行きが深すぎると、食器がとりづらくなります。
浅すぎると家電がしまいにくいので「浅い方がいい」というわけでもありません。できれば、いくつか奥行きが違う棚を作れると一番いいですね。
階段下収納の後悔・失敗例
階段下のデッドスペースを有効活用するため、収納を造ることがあります。
もし階段が廊下にあるなら、照明を付けた方がいいでしょう。居室と違い、廊下は暗くなりがち。明かりがないと、収納の中が見えません。
充電式の掃除機なんかをしまうなら、コンセントも付けておくと便利です。
小屋裏(屋根裏)収納の後悔・失敗例
都市部は土地が高価で「30坪程度買えたら御の字」というところもあります。そういうところでは収納が取りづらく、小屋裏(屋根裏)を収納にすることも。
小屋裏を収納にできたら便利ですが、こんなデメリットもあるので覚えておきましょう。
- 暑い
- 歳取ったら使いづらい
屋根はかなり熱を持ち、とくに夏場の小屋裏は焼けるような暑さです。収納にするなら、しっかり屋根断熱しましょう。
それに、大きな荷物を持って小屋裏まで上がるのは大変です。歳を取ったら、荷物の入れ替えができなくなることも考慮しましょう。
玄関収納の後悔・失敗例
玄関は家の顔です。できれば、こだわって造りたいですよね。
玄関が広くて素敵なレイアウトになってる家は、全体の印象も良いです。窓や玄関収納を設け、スッキリ片付けてクリーンにしておきたいところです。
広さや収納がうまく取れてないと、後悔に結び付きます。たとえば、こんな玄関になってしまいます。
- 玄関にゴルフバックが出たまま
- クツの匂いがこもる
- 暗くて空気がよどみ圧迫感がある
- 掃除しづらく三和土(たたき)が汚れてる
- お客様に来てもらうのが恥ずかしい
収納は、適所収納が理想です。玄関で使うものは、玄関に収納したいところ。
どんなものを玄関に置いておきたいか、すべてリストアップしてみましょう。必要な収納面積や窓、照明が要るのか要らないのかみえてくると思います。
ロフトの後悔・失敗例
ロフトのある家、って憧れますよね。ベッドスペースや書斎、収納などいろんなことに使えます。
そんな便利なロフトですが「夏場は使えない」という意見も。オールシーズン、活用できる空間にしたいところです。
暑くて夏は使えない
夏場の屋根は、かなり高温になります。屋根のすぐ下にあるロフトも、屋根の影響をうけ高温になります。
これを防ぐには、まずシッカリ屋根断熱すること。それから、ロフトにもエアコンが設置できるようにコンセントを付けておくことです。
エアコンの室外機を置く位置まで、検討しておきましょう。
吹き抜けの後悔・失敗例
吹き抜けは開放的かつオシャレに見えるので、人気があります。玄関やリビングに設けることが多いですね。
ですが、良いことばかりではありません。デメリットも知っておかないと「こんなはずじゃなかった」となります。
吹き抜けの後悔や失敗例を知ったうえで、設けるかどうか検討しましょう。
吹き抜けから暖かい空気が逃げる
温かい空気は、上へとあがります。吹き抜けがあれば、そこから上階へと暖気が逃げます。
結果として、冬場は吹き抜けのある部屋が「なんか寒い」となってしまいます。
この問題は、高断熱住宅にすることでかなり緩和できます。それどころか、全館空調のように家じゅうを温めることも可能になります。

吹き抜けの上にシーリングファンを付けるのも、効果的です。
吹き抜けから音が二階に上がってうるさい
吹き抜けから伝わる音問題は、解決が難しいです。とくに機密性能が高い住宅ほど外から侵入する音が少なく、内部の音が目立ちます。
音に敏感な方は、吹き抜けを造らない。それと、階段室にもドアを付けることをオススメします。
吹き抜けから匂いが二階に上がって臭い
吹き抜けから伝わる匂い問題も、解決が難しいです。換気をうまく活用して1階の排気を増やし、2階に匂いが上がらないよう引っ張るぐらい。
とくに階数で世帯をわける二世帯住宅は、上階世帯が不満を感じやすいです。吹き抜けを造らないのも、円満対策と言えます。
階段の後悔・失敗例
「どこを失敗するの?」って思われるかもしれませが、階段も気を付けましょう。ゆだんすると、あとで後悔します。
とくに流行りのリビング階段やスケルトン階段は、要注意。自分に合ってるか検討して採用しましょう。
リビング階段の後悔・失敗例
床面積を有効利用するため、廊下がない家が増えてます。今まで廊下にあった階段も、リビングに造る家が多いですよね。
リビング階段にすると、子供が必ずリビングを通って2階の自室へ行くことになります。廊下階段より子供の顔を見る機会が増えるので、親御様にも好評です。
ですが、逆にこんな問題点もあります。
- 冬、寒い
- 子供の友達にリビングを見られる
冷たい空気は、上から下に降りてきます。二階の冷たい空気も、リビング階段を通って降りてきます。
どうしても、階段前のスペースは冷気でスース―するので対策が必要です。扉を付けられたら一番いいですけど、ロールスクリーンを下げるだけでも変わります。
「子供の友達が遊びに来たときリビングを通って子供部屋に行くので、恥ずかしい!」とおっしゃる方もいるので、自分に合わないと思うなら廊下階段がいいかもせれません。
スケルトン階段の後悔・失敗例
蹴込み板がなく、踏板だけのスケルトン階段はオシャレなので人気です。ですが、蹴込み板がないゆえのデメリットもあります。
よく言われるのは、次の2つですね。
- 幼児が落下しないか心配
- スカートをはいて上ると中が丸見え
蹴込み板の部分は20cm程度なので、そこからの落下事故はあまりないでしょう。むしろオシャレなスケルトン階段は手摺子の間隔が広く、そっちの方が心配ですね。
もしあなたが「心配」を感じるなら、採用しない方が安心です。
手摺の後悔・失敗例
先述したスケルトン階段と同様に、デザイン性が高い手摺は安全の配慮が必要です。とくに手摺子(縦桟)が少なく間隔があいてる手摺は、子供や年配者の落下が心配です。

落下を防ぐ手段として、落下防止ネットをかけておく方法があります。ただ、せっかくデザイン性が高い階段が少し不細工になるデメリットもあります。
「オシャレの代償」は付き物です。よくよく検討したうえで、採用するようにしましょう。
バルコニー・ベランダの後悔・失敗例
各部屋何かしら「後悔」を感じるものですが、バルコニーやベランダも例外ではありません。
バルコニーやベランダは基本的に「洗濯ものを干す」場所です。なので、洗濯ものを干してるところを想像してシミュレーションしておきましょう。
雨対策も大事です。
狭くて洗濯物が干しにくい
バルコニーやベランダなど、洗濯物干し場にも使いやすい大きさがあります。奥行が半間(91cm)ないような場合、かなり動きずらくなるでしょう。
まともに洗濯物が干せないなら、室内面積を増やして部屋干しする方がマシかもしれません。狭いバルコニーを造るなら、建築会社と使い勝手についてよく相談しましょう。
屋根を付ければよかった
建物と一体型のバルコニーは、屋根がかかってないことが多いです。
そうすると、にわか雨なんかで洗濯物が濡れることも。バルコニーが汚れやすくなったりもします。
あとから、テラス屋根を付けることもできます。必要だと感じるなら、外構工事と一緒にやってしまいましょう。
窓の後悔・失敗例
窓の失敗も、注文住宅によくありがちです。図面で見ただけでは、なかなか想像がつかないですからね。
他人の失敗談を参考にして学びましょう。
前面道路からの視線が気になりカーテン閉めっぱなし
南向きのリビングに大きな掃き出し窓を造ったけど、外からの視線が気になる。けっきょく、ずっとカーテン閉めっぱなし……。
そんなもったいない家、ときどき見かけます。
前面道路側の窓は腰高窓にしたり、片板ガラスにしたり、ブラインドを利用したり。視線をさえぎる工夫をしましょう。

開放的にしようと大開口にしたら暑いしまぶし過ぎた
「明るく開放的な部屋にしたい」とやみくもに窓を大きくすると、あとで困ることも。
熱は、夏場は7割が窓から入り、冬場は5割が窓から逃げます。窓が大きくなる(面積が増える)と、それだけ熱損失も大きくなります。
また直射日光の入り方しだいでは「まぶしくて、窓の方を見られない」なんてことも。とくに低い位置にある朝日や夕日は、まともに窓から室内へ差し込みます。

熱対策であれば、遮熱できる窓ガラスを。まぶしさ対策であれば、光をやわらげるボイルカーテンなどを採用するといいです。
憧れてトップライトを付けたけど効果が感じられない
トップライト(天窓)は、採光面で大きな効果をはっきします。ただし材料費と工事費が一般的な窓より高くなり、雨漏りする可能性もあります。
なので、明るい部屋に無理に付けることはオススメしません。費用対効果が悪く、やみくもに雨水侵入リスクを増やすだけです。
トップライトは、必要に応じて適切に設置しましょう。
内装の後悔・失敗例
内装に関しても「よくある失敗」があるので、書いておきます。
クロス(壁紙)の選定ミスであれば、比較的安価に貼りなおすことができます。床材なんかは張り直しが簡単ではないので、慎重に選びましょう。
床の色選びで失敗した
床色は、好みの色や手持ち家具の雰囲気に合わせることが多いです。何気なく選ぶ「色」ですが、ホコリや汚れの目立ち方が違うので知っておきましょう。
薄く明るい色の床は、髪の毛や汚れが目立ちます。
濃く暗い色の床は、ホコリが目立ちます。
「目立った方が、ちゃんと掃除できていい」いう意見もありますが……。「中間的な色にしておけばよかった」とならないように、よく考えましょう。
貼りあがった壁紙が見本の雰囲気と違った
壁紙メーカーからサンプルをもらうと、だいたいA4サイズぐらいの大きさです。それを見て選んで、実際に貼り終わってみると「あれ?印象違う?」なんてことも。
これは、面積の違いで同じ色が違う印象に見えるからです。まとめると、こんな感じです。
壁に貼られた壁紙の色
- 見本の明度よりうすく明るく見える
- 見本の彩度より鮮やかに見える
- 見本の色相より色合いが強調される
サンプルは、できるだけ大きなものをもらいましょう。小さなサンプルで選ぶときは、思っているより少しくすんだ暗い色を選ぶといいです。

オシャレにしたくて幅木を付けなかった
壁の一番下、床材と当たる部分に幅木という建材を付けます。これが、あまりデザインよくないのです。
ですから、デザイン重視で付けない方もおられます。そうすると、やっぱりデメリットも出てきます。
掃除機をかけるとき、部屋の隅は壁に「ドン、ドン」と当てて吸うと思います。なので、幅木がないと壁紙を傷めたり汚してしまうのです。

外壁の後悔・失敗例
外壁も壁紙と同じで「見本と仕上がりの印象が違う」と感じることがあります。上述した色の面積特性を考慮して選びましょう。
外壁の失敗に関して、もうひとつ紹介しておきます。
北側に苔がびっしり
「完成直後はきれいだった外壁が、数年で苔が生えてきたなく見える」そんな家を見たことないですか?
地域や方位によって「苔が生えやすい、生えにくい」があると思います。もし周りの家の外壁に苔が生えてるようなら、要注意。
外壁も日進月歩で、雨で汚れを落とす機能を持ったものもあります。苔対策に、そういった外壁を採用しましょう。
家の配置や外構の後悔・失敗例
間取りを考えているときは、家の中に目がいきがち。外構(お庭)や家の配置など、外回りも失敗のタネが潜んでるので注意しましょう。
また、自分の敷地だけでなくお隣の敷地を観察しておくことも大事です。トラブルでもめる可能性がないか、チェックしておきましょう。
家の配置で失敗して庭が小さくなった
敷地が広いと、家の配置に無頓着になりがちです。深く考えずにど真ん中に家を建て「庭の大きさが中途半端になった」なんてことも。
玄関アプローチや駐車スペース、お庭のこともシッカリ考えましょう。
エアコン室外機を置く場所がない
都市部では、なかなかお庭が取れません。隣家と50cm空けられないケースもあります。
給湯器については、忘れずにスペースを確保するのですが・・・。エアコンは家電屋任せで、室外機の置き場所を検討しない建築会社もあります。

各部屋のエアコン室外機をどこに置くのか、ちゃんと聞いておきましょう。
隣家のことを考えてなかった
間取りを考えるとき、自分の敷地内だけでなく隣家も意識しましょう。
隣家の窓の位置は誰でも注意するのですが、それだけでは足りません。駐車場や給湯器、エアコン室外機、お庭の植栽がトラブルの元になることもあります。
最近は空き家の不法侵入や放火など、防犯問題も出てきてます。お隣の状況も、しっかりチェックしておきましょう。
隣家のチェック項目
- 給湯器の位置
- エアコン室外機の位置
- ガレージの位置
- 空き家ではないか
- 庭木に落葉樹を使ってないか
給湯器やエアコン室外機は熱風や音が出るので、そこに窓は作りたくないですよね。ガレージも、同じです。エンジン音がするし、排気ガスも出ます。
お隣の庭木の落ち葉が放置され、自分の敷地に侵入してくるケースもあります。毎日掃除してくれそうな雰囲気がないなら、自分で処理する覚悟をしておきましょう。
ガレージに車が置けない
にわかに信じがたい話ですが「いざ引っ越したら、車が置けない」というトラブルも。「ガレージが狭くて、大きい車に買い替えられない」というケースもあります。
敷地が狭いとガレージの優先順位は低くなりがちで、仕方ないところもあります。ですが置く車がわかってるなら、道路にはみ出すことがないようスペースを取りましょう。
SKシンクを付ければよかった
小さい子供がいるご家庭は、泥汚れがひどい靴や服を洗うこともあるでしょう。家の中では洗いづらいものですから「外にも洗い場を造ればよかった」と感じることも。
そんなときは、外にSKシンクと呼ばれる洗い場があると便利です。排水管をあとから作ると大変な工事になるので、新築時から計画しておきましょう。
電気工事の後悔・失敗例
電気工事も、あとで後悔が出やすいです。とくにコンセントとスイッチ関係は、不満が出やすいです。
電気は、実際に暮らしてみて始めて不便に気づくことが多いです。正直、お施主様ごとに間取りが変わる注文住宅では建築側も気づかないことがあります。
可能な限り、間取り図面で生活をシミュレーションしておきましょう。
コンセントの後悔・失敗例
コンセントで後悔を感じるのは、足りなかったときです。せっかくの注文住宅なのにタコ足配線になると、すごく残念な気分になります。
冷蔵庫や洗濯機は専用コンセントを設けますが、テレビなど大型家電も忘れずに。とくにテレビ周りはAV機器やビデオ機器もあり、たくさん差込口が必要です。

掃除のことも、考慮しましょう。何度も掃除機のコンセントを抜き差ししなくていいように、適所に差込口を作りましょう。
コンセントは「ちょっと多かったかな」と思うぐらいがちょうどいいです。
スイッチの後悔・失敗例
適切な位置にスイッチがないと、とくに夜は後悔します。
たとえば玄関の照明スイッチが奥にあると、暗闇の中を手探りで探すことになります。かといって玄関ドアの脇だと、室内から外にでるとき困ることに。
三路スイッチや人感センサーを活用しつつ、適切な位置にスイッチを設けましょう。

配線の後悔・失敗例
配線の失敗例といえば、テレビが多いです。「キッチンにも配線すればよかった」とか「風呂にもテレビが欲しかった」みたいな。
最近はネット通信できるテレビもありますが、無線LANだけでなく有線配線も準備しましょう。まんがいち無線LANの電波状況がよくないとき、重宝します。
有線LANといえば、将来ケーブルを入れ替えることも検討しておきたいところ。配線用に配管しておくと、抜き差しがカンタンになります。
建築会社選びの後悔・失敗例
注文住宅の家づくりでは「建築会社選びが一番重要」といっても過言ではありません。建築会社選びが成功したら、家づくりの後悔や失敗もかなり減らすことができます。
多少時間をかけてでも、信頼できるパートナーをみつけてください。
住宅展示場を真似したら予算オーバーした
家づくり最初の第一歩に住宅展示場へ行く方、多いですよね。外観も内装も、とても素敵な家が並んでて「こんな家、建てたい!」と夢が広がります。
ですが、展示場の家は「100坪あり、坪単価100万円」なんてのもあります。そんなの一般人には建てられないので、けっきょく平凡な家ができあがることに。

大手ハウスメーカーの展示場へ行くのは、高級車の展示場へ行くのと同じこと。いざ買うときに予算不足の現実を突き付けられ、大衆車を薦められるのです。
注文住宅の家づくりでは、最初に住宅展示場へ行かないことをオススメします。それと、複数社のプランと見積もりを比較検討することが大切です。
家づくりの流れについては、こちらで詳しく書いてます。ざひ、参考にしてください。
-
-
注文住宅(土地なし)家づくりの流れ、最初にコレやると後がラク
注文住宅を建てたい、とお考えの方。どんな段取りで進めていったらいいのか、ご存知ですか? 「何から始めたらいい?」「どんな ...
契約金は安かったのに「追加追加」で予算オーバーした
早くから契約を催促してくる建築会社は、注意が必要です。さらに、坪単価が安すぎるようであれば用心する気持ちを持ったほうがいいでしょう。
契約後によくよく話を聞くと、展示場でみたアレもコレもみんなオプション。「せっかくだからと追加したら、最終的にはぜんぜん安くない価格だった」なんてことも。

建築工事は、おおざっぱにいうと建物工事と付帯工事にわかれます。付帯工事は建築工事の見積もりから外されていることが多く、別途扱いになってます。
付帯工事の例
- 外構工事
- 地盤改良工事
- 水道引き込み工事
- エアコン取付工事
- カーテン取付工事
上述の工事が別途になってること自体はいいのですが、隠すのはよくないです。本来なら、建築会社が概算でも予算を伝えるべきです。
もし「教えてもらってない」と感じたら、必ず契約前に確認しましょう。
重ねて言いますが、建築工事は総額をみて複数社を比較しましょう。
土地選びの後悔・失敗例
最後に、土地選びの失敗例もご紹介しておきます。
土地探しのタイミングでは、まだ家づくりの知識が浅いですよね。ですので、いざ家のことを考えるタイミングで「あれ?」ってなることがあります。

そんなことにならないように、気を付けましょう。
前面道路が狭かった
土地探しでは土地そのものに目がいって、道路にまで気が回らないことも。
「住み始めたら・・・道路が狭くて車庫入れがむつかしい」
「他の車とすれ違えない」
「交通量が多くて、子供のことが心配」
あとから問題を発見することにならによう、必ず実際に車で通るようにしましょう。ご近所の車庫入れの様子なんかも、参考になります。
高低差のせいでお金がかかった
法面があって、前面道路より少し高くなってる土地を見たことありますか?ああいう土地は前面道路からのぞかれにくく「いいな」と感じる人もいるでしょう。
ところが、高低差がある土地はデメリットもあるのです。たとえば、土留め擁壁が必要だったり、背が高い基礎が必要だったり。

不動産屋は建築に詳しくない人も多く、残念ながら自分の利益しか考えてない人もいます。そんな人にあたると、余分にかかる費用のことを教えてもらえません。
土地探しは、建築会社のアドバイスを受けながら進める方が安心です。
【まとめ】注文住宅で失敗しないコツ
「家は、三回建てないと満足いくものができない」と言われます。ですが、一般的にそんなに何回も家を建てられません。
でも、せっかく注文住宅を建てるなら失敗したくないですよね。ですから他人の失敗例を知り、失敗しないコツを学びましょう。
それから、失敗しないようフォローしてくれる優秀な建築会社を見つけることも重要です。必ず3社程度からプランと見積もりをもらい、比較して選びましょう。

参考までに、いくつかセミナーを載せておきます。全部無料で受けられるので、失敗や後悔を減らすのにご活用ください。
LIFULL HOME'Sの家づくり講座
おすすめの関連記事