住宅ローンの基礎知識

住宅ローンの繰り上げ返済とは?手数料や保証料はどうなる?

今回は、繰り上げ返済について解説します。住宅ローンにおいてとても大事なことなので、しっかり知っておきましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済とは?

住宅ローンは「借りたら、あとは月々返済していくだけ」ではありません。じつは、返済開始後のメンテナンスも重要です。

とくに、返済総額を下げるためのメンテナンスは無理のない範囲で積極的にやりたいところ。たとえば、こんな方法があります。

  1. 繰り上げ返済
  2. 借り換え
  3. 金利下げ交渉

このうち、2と3は別の記事で紹介したいと思います。今回は、1の「繰り上げ返済」について説明しますね。

繰り上げ返済の仕組み

まずは、繰り上げ返済の仕組みから。

通常の月々の返済意外に余分に返済することを「繰り上げ返済」と呼びます。繰り上げ返済することで、利息を抑えることができます。

「利息って、なに?」という方は、こちらの記事をどうぞ。

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繰り上げ返済には、以下の2つのタイプがあります。

  1. 全部繰り上げ返済
  2. 一部繰り上げ返済

1の「全部繰り上げ返済」は、残りのローンを全部一気に完済してしまう返済方法です。

2の「一部繰り上げ返済」には、2つのタイプがあります。

  1. 期間短縮型
  2. 返済額低減型

期間短縮型」を選ぶと、残りの返済期間を短縮させることができます。「返済額低減型」を選ぶと、月々の返済額を下げることができます。

繰り上げ返済の効果比較

一部繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額低減型」があると書きました。では、どちらの方がお得なのでしょうか?

以下の条件で比較してみましょう。

・借入額 ⇒ 4,000万円
・金利 ⇒ 1%
・返済期間 ⇒ 35年
・返済方法 ⇒ 元利均等返済
・繰り上げ返済 ⇒ 25ヶ月目に約100万円

上述の条件で繰り上げ返済を実施しなかった場合は、月々の返済額が112,914円総返済額は47,423,753円になります。

では、もし「25ヶ月目に約100万円(※1)」繰り上げ返済するとどうなるのか?表にしてみましょう。

※1 期間短縮型の場合は979,551円になる

項目 期間短縮型 返済額低減型
返済期間の短縮効果 -12ヶ月 なし(そのまま)
月々返済額の低減効果 なし(そのまま) -2,972円
利息の低減効果 375,417円 174,009円
差額 201,408円

基本的に、繰り上げ返済では「期間短縮型」の方が利息を減らせます。このケースでは「返済額低減型」より約20万円の低減効果がありました。

繰り上げ返済のタイミングは早い方がお得

繰り上げ返済は、残債が多いほど効果が出ます。ためしに25ヶ月目と49ヶ月目でどれぐらい差があるか、比較してみましょう。

繰り上げ返済のタイプは「期間短縮型」とします。

項目 25ヶ月目 49ヶ月目
返済期間の短縮効果 -12ヶ月
月々返済額の低減効果 なし(そのまま)
利息の低減効果 375,417円 355,636円
差額 19,781円

このケースでは、25ヶ月目で繰り上げ返済する方が約2万円節約につながります。

ただし、必ずしも「繰り上げ返済をするなら、なるべく早いタイミングで期間短縮型」がいいとは限りません。

そもそも繰り上げ返済は余力でやるべきで、無理して実行するのはよくありません。

ナツダ
ライフプランによっては返済額低減型の方がよい人もいるので、自分に合う方を選択しましょう。

では、以下の場合はどうでしょう。

  1. 毎月2万円ずつ繰り上げ返済する
  2. 12ヶ月貯めて24万円繰り上げ返済する

これも「早い方がお得」と同じ理由で「毎月繰り上げ返済」の方が利息を節約できます。

もし、毎月繰り上げ返済したいのであれば、手数料に注意しましょう。毎回高額の手数料がかかると、せっかくの繰り上げ返済が水の泡ですよ。

繰り上げ返済は将来の金利上昇リスクを下げる

じつは、繰り上げ返済は「変動金利型」と相性が良いです。

ナツダ
変動金利型は固定金利型より返済額が低くなるぶん、繰り上げ返済の元手を貯めやすいです。

変動金利型た固定金利型のことがよくわからない方は、こちらをどうぞ。

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固定金利型は毎月の返済額が高くなるので、繰り上げ返済の元手を作りにくいと言えます。いっぽう、金利上昇リスクのことは考えなくてすみます。

変動金利型は金利上昇リスクをともないますが、元金を減らせば減らすほどリスクも減ります。

そこで、繰り上げ返済の登場です。もともと元本の減りが早い固定金利型ですが、さらに元本を減らすことができます。

繰り上げ返済で住宅ローンの保証料が戻ってくる

住宅ローンを借りるときは、保証人を準備する必要がありません。なぜなら、銀行が指定する保証会社を使うからです。

その代わり、借主は保証会社に保証料を払うことになります。

ナツダ
この保証料は「一括前払い」することができます。

あなたが保証料を一括前払いしたのであれば、繰り上げ返済をすると保証料の一部が払い戻されます。

50万円、カンタンに節約できるかも?

住宅購入費用の節約のコツ

知ってますか?一番、住宅購入費を節約できる方法

ナツダ
買う家の価格を下げる?そんなことしなくても、大丈夫です。

じつは、営業マンが家を買う人にちゃんと説明しない方法があります。それは、住宅ローン金利です。

たとえば、3000万円を30年ローンで借りたとき、金利1.0%と0.9%で返済額がいくら違うか知ってますか?

ナツダ
答えは、49万円です。

わずか0.1%違うだけでこんなに差がでるのに……みな様、あまりにもアッサリ銀行を選ばれます。きっと、営業マンが提携銀行しか紹介しないからでしょう。

もし、あなたが節約好きなら、自分で徹底的に金利が低い銀行を探してみては?その努力の見返りは、とても大きいですよ。

以下の記事で「住宅ローンの選び方」についてまとめました。家を買うときの参考にどうぞ。

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ナツダ アツシ

ナツダ アツシ

高気密高断熱を得意とする注文住宅の会社で、約8年間営業職を経験。インテリアコーディネーターの資格保有。自宅の分譲マンションを、スケルトンからリノベーションして居住中です。「家探し」や「家づくり」のノウハウを、わかりやすく解説します。

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